2008/09/02

Google クローム?



Googleがブラウザを発表して、世の中随分と興奮しておる。

近いうちに、無数のウェブデバイスや、デスクトップのウェブデバイスさえもが、Windowsのレイヤーを完全に取り払い、ブラウザーを、ユーザーが唯一必要とするオペレーティングシステムとして使うようになるだろう。これは、いずれにせよ起きることだが、Chrome+Gearによって、ハードウェアメーカーがはるかに容易に決断を下せるようになった。

一方Microsoftは肥大化するクローズドソースのブラウザーから離れられず、そこに検索エンジンを組み込むことは法的に制約を受けている。Googleは自分たちの検索エンジンやその他のウェブサービスを、政府に干渉されることなく自由にChrome上に展開できる。つまりChromeはGoogleに大きな追加収益をもたらすだけでなく、「マイクロソフト抜き」のコンピュター体験への道を開くことになる。

ストリートビューのときもそうだが、世の中は Google が何かやると大騒ぎして興奮してしまうのだ。打倒マイクロソフト!だの、Windowsと真っ向勝負、だの気色ばんでいるが、これは何だかおかしい。

そもそも数日前にGoogleがモジラ財団への57M$もの資金提供が発表されたばかり。これはモジラ財団の収入の85%にもなるのだから、言うならば Firefox は Google の金で成り立っている。

しかしこの資金提供を発表した直後に自前のブラウザを発表する?しかも主張していることが、タブが落ちても他のタブは安全ですよ、とか、だから何だよとおもう。さらにはこのクローム、モジラベースではなく WebKit ベースなこと、何のためにジャンジャカお金をモジラに出してんだか。(単にマイクロソフトを攻撃するため、ということなら十分に成果を得ているが)

推測するに、これは単に Android 用のブラウザではないかと思われる。かつて Apple も Safari の Windows 対応をし、その後 iPhone で素晴らしい成果を見せつけた。その Safari も WebKit ベースである。

Opera + 既存の携帯 vs Safari + iPhone vs IE + Windows Mobile という三つどもえの中に最後に派手に参入してきただけ。とてもじゃないが、 オープンが売りなだけの Android + Chrome で iPhone + Safari のユーザ体験を超えるとは思えない。

しかし、だれが HTC の Android 端末なんぞに高いお金を払うのかね。Blackberry / Windows Mobile / iPhone と競合ひしめく中に Cool だぜ、とか 嫌・マイクロソフトだ!なことだけでシェアをひっくり返すことはできないだろう。

(私は本当に本当にマイクロソフトが嫌いです)

これはいったいどうかと思う。子どものケンカか。

1 comment:

Hide said...

なんか、この辺にその疑問に対応する回答 (みたいの) が出てるね。

Googleが独自ブラウザを開発した理由、開発責任者が語る